2022年04月22日
水戸ホーリーホックが2021年度決算を発表
水戸ホーリーホックを運営する株式会社フットボールクラブ水戸ホーリーホックは、令和3年度(2021年度)決算を発表しました。
主な指標
| 項目 | 数値 | 前年比 |
|---|---|---|
| 営業収入 | 8.24億円 | 0.62億円 |
| 営業費用 | 8.73億円 | 0.82億円 |
| 営業利益 | -0.49億円 | 0.20億円 |
| 経常利益 | -0.48億円 | 0.24億円 |
| 当期純利益 | -0.49億円 | 0.22億円 |
| 純資産 | 1.59億円 | 0.50億円 |
損益計算書 (抜粋)
| (単位: 百万円) | 営業収入 | 営業費用 | 営業利益 | 経常利益 | 当期純利益 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2019決算 | 752 | 744 | 8 | 8 | -21 |
| 2020決算 | 762 | 791 | -29 | -25 | -27 |
| 2021決算 | 824 | 873 | -49 | -48 | -49 |
| 前年比 | 62 | 82 | 20 | 23 | 22 |
収支のバランス
一方、営業費用は、4チーム降格するというレギュレーション対応へチーム力維持のためのチーム人件費増や、入場者数が戻ることを見込んだ試合運営費やグッズ販売原価増もあり、営業損失は4千9百万円、当期純損失も4千9百万円を計上する結果となりました。しかし、一昨年の増資で増やした純資産をもとに、コロナ禍を乗り越えるサバイバルモードでの予算において、営業損失5千7百万円、当期純損失5千9百万円としておりましたので、1千万円程損失を圧縮することができました。
営業収入が増加したものの、それ以上に営業費用が増加しており、当期純損失が2020年度決算よりも拡大しています。ただしこれは2020年度決算発表時に、降格が4枠となる2021年シーズンに赤字予算を組むことを明言していたものです。予算を発表することで、「出した」赤字と「出てしまった」赤字の区別をファン・サポーターに周知させることができます。
コロナ禍以前の水準との比較
2021年度の営業収入は8億2千4百万円（前期比8.18%増）となり、コロナ禍においても、過去最高収入を更新することができました。広告料収入が前期比7.46%増の3億1千3百万円、その他として移籍金収入が前期比175.60%増の9千2百万円などが、営業収入を伸ばした主な要因となっております。
水戸ホーリーホックはコロナ禍初年度である2020年度に過去最高の営業収入を達成し、2021年度も過去最高売上を更新しています。内訳を見ると、入場料収入こそコロナ禍以前に比べると低いも のの、広告料収入の伸びが大きく、また移籍金収入を含むその他収入が大きく数字を伸ばしています。
貸借対照表
| (単位: 百万円) | 純資産 | 資本金 | 資本剰余金等 | 利益剰余金 | (当期純利益) |
|---|---|---|---|---|---|
| 2019決算 | 41 | 98 | 120 | -177 | -21 |
| 2020決算 | 209 | 127 | 109 | -27 | -27 |
| 2021決算 | 159 | 127 | 109 | -77 | -49 |
| 前年比 | 50 | 0 | 0 | 50 | 22 |
水戸ホーリーホックは2020年度に減資及び増資を実施しています。増資による約2億円の資金調達で純資産にゆとりができたため、前述したような当期純損失を想定した予算編成が可能になっています。
2022年度予算
今期は、売上高前期比117.4%増の9億7千万円、営業費用9億6千2百万円、当期純利益8百万円を達成すべく、事業KPIとして「11のゴール」を設定するとともに、部門ごとに収支管理をすることで、売り上げだけでなく利益も意識し、より厳しく数字を追求することといたします。新型コロナウイルス感染症が急拡大した2020年から2年間は、乗り切るための緊急財政として赤字予算といたしましたが、再興期となる今期より、売り上げ増は勿論のこと、利益を出す黒字体質に転換してまいります。
2022年度予算は、営業収入(売上高)を9億7000万円、営業費用を9億6200万円、当期純利益800万円を見込んでいるようです。