2023年10月31日
Y.S.C.C.横浜にNever Say Neverが資本提携と報道
Y.S.C.C.横浜とスペイン・バルセロナに拠点を持つ企業Never Say Neverが資本提携を行うと2023年10月31日付の日刊スポーツが報じています。
J1ヴィッセル神戸を今夏に退団した元スペイン代表MFアンドレス・イニエスタ(39=UAEエミレーツ・クラブ)が、J3YS横浜と連携し、新たに日本でスポーツ事業に参画することが30日までに分かった。イニエスタが共同所有するスポーツ・エンタメ事業会社「Never Say Never(NSN、スペイン)」がYS横浜と資本提携を結び、クラブの強化を後押しする。さらに、横浜を拠点とする明治元年創設の名門スポーツクラブ「YC&AC」も交え、さまざまなプロジェクトを推進していくことになった。
NSNは10月下旬までにYS横浜と協議を重ね、資本提携することで大詰めを迎えた。正式合意となれば、出資しながらクラブ事業に参画していく。
Y.S.C.C.の財政事情
NSNはパートナー関係を強めるべく行動に出た。コロナ禍でYS横浜が今年1月の決算期に債務超過の危機に陥ると資金援助。さらにYC&ACの練習場が老朽化していることを知ると、海外投資家から資金を集めて改修する計画を立てた。互いの距離はグッと縮まった。
Y.S.C.C.の2022年度決算(23年1月)の純資産額は100万円。22年度に5700万円の純損失を計上していますが、年度内の5600万円の増資によって債務超過を免れています。この増資の引受先は明らかになっていません。仮に文中のNSNによる資金援助がこの増資を指すのであれば、既にNSNは資本参画済みということになりますが辻褄は合います。しかしながら元記事によるとNSNの資本提携は2023年10月末日の時点で協議中の段階であるため、詳細は不明ですが22年度内の増資はまた別の主体によるものと考えられます。
資本提携の実施日は
前述の通りY.S.C.C.の2022年度決算の純資産額は100万円と債務超過寸前の状態です。今期(2023年度決算)はクラブライセンス財務基準の「特例措置」の対象であり「新たに債務超過になること」が特例的に認められています。次期(2024年度)は「猶予期間」の対象であり「新たに債務超過に陥ること」と「債務超過額の増加」は認められていません。このことから資本提携の方法が第三者割当増資であると仮定するならば、「特例措置」の2023年度内ではなく「猶予期間」の2024年度(2024年2月1日以降)を払込日とすることが考えられます。
なお外資によるJクラブの保有を禁止する規約は2020年に改正されており、NSNが株式会社Y.S.C.C.の過半数の株式を保有することは可能になっています。(Jリーグ規約第3章)
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