2024年04月02日
福島ユナイテッドFCが株式異動と新オーナー就任を発表
福島ユナイテッドFCを運営する株式会社AC福島ユナイテッドは2024年4月2日、東洋ワークグループ及びダッチャファンド投資事業有限責任組合が保有する同 社の株式24,000株(発行済株式総数の55.30%)が、寺部達朗氏及びスポーツX株式会社の2者に譲渡されたことを発表しました。
この株式譲渡によって寺部達朗氏が議決権の過半数(51.08%)を保有するオーナーとなりました。また東北社会人サッカーリーグ1部のみちのく仙台FC、関西サッカーリーグ2部のおこしやす京都ACの親会社であるスポーツX株式会社が新たに資本参加しています。
このたび、本日開催の臨時株主総会において、東洋ワークグループ2社および1社の株式を寺部 達朗 氏(株式会社本郷会計)ならびにスポーツX株式会社への譲渡が決議され、新たな役員が選任されましたので、お知らせいたします。
株式譲渡の詳細
【株式譲渡元】
株主名 | 議決権数 | 議決権割合 | 大株主順位 |
---|---|---|---|
ダッチャファンド投資事業有限責任組合 | 13,250株 | 30.53% | 第2位 |
東洋ワークセキュリティ株式会社 | 6,250株 | 14.40% | 第3位 |
東洋ワーク株式会社 | 4,500株 | 10.37% | 第4位 |
合計 | 24,000株 | 55.30% |
今回東洋ワークグループが保有する全株式(あるいは大部分の株式)が譲渡されることになり、福島ユナイテッドFCは東洋ワークグループ傘下を離れることになります。株式譲渡の理由は「筆頭株主である東洋ワークグループの上場準備にともなう監査法人ならびに主幹事証券会社の指導により、株式を譲渡いたしました。」と公表されています。
東洋ワークグループ傘下を離れたものの、取引前の筆頭株主、取引後の第2位株主が東洋ワーク株式会社代表取締役会長の須佐尚康氏であることが後述の 報道により判明しており、取引後も一定の影響力を残っていることが考えられます。
なおダッチャファンド投資事業有限責任組合を運営するダッチャキャピタル株式会社は2022年6月の第三者割当増資の際に東洋ワークのグループ会社と報道されていましたが、プレスリリースには「東洋ワークグループ2社および1社」と表記されており、ダッチャキャピタルは東洋ワークグループを離脱していることが推測されます。この件については正確な情報がわからないため憶測となります。
【株式譲渡先】
株主名 | 議決権数 | 議決権割合 | 大株主順位 |
---|---|---|---|
寺部達朗 | 22,167 株 | 51.08% | 第1位 |
スポーツX株式会社 | 1,833株 | 4.22% | 第3位 |
合計 | 24,000株 | 55.30% |
株式譲渡により寺部達朗氏(資金管理会社:株式会社本郷会計)が議決権51.08%を保有する筆頭株主、スポーツX株式会社が議決権4.22%を保有する第3位の株主となります。
第2位の株主は東洋ワーク株式会社代表取締役会長で、福島ユナイテッドFCの会長を務めている須佐尚康氏であることが報道から判明しています。取引前の筆頭株主であったことから30.53%以上44.70%以下の議決権を保有していることになります。
譲渡先は寺部会長22,167株(議決権割合51.08%、大株主順位1位)、スポーツX株式会社1,833株(議決権割合4.22%、大株主順位3位)となる。なお、大株主順位2位は須佐名誉会長となる。
【緊急速報】福島ユナイテッドFC運営会社が臨時株主総会開き、株式異動と役員体制変更を決定!寺部新会長と小山CEO(スポーツX社長)が就任【ニュース】
新たなオーナーとなる寺部達朗氏は福島ユナイテッドFCの代表取締役会長(非常勤)に就任し、これまで代表取締役会長を務めていた須佐尚康氏は名誉会長となります。
増資の計画も
2度の増資を行う方針も発表し、1度目は就任直後に寺部氏から1億円、2度目は12月末までをめどに約1億円(内容は取締役に委任)の計2億円で、J2昇格に向けた財務基盤の確立を行う。
今回の株式譲渡による福島ユナイテッドFCの純資産額の変動はありませんが、報道によると2024年度内に合計2億円規模の増資を実施する方針を示しているようです。うち1億円は寺部氏を引受先とし、後の1億円については引受先は未定です。
2023年度内にも増資?
なお本筋とは関係ありませんが、福島ユナイテッドFCは2023年度内に4000万円規模の増資を実施している可能性があります。
というのも、2022年6月の増資時の報道によると増資前(2022年6月以前)の発行済株式総数は8400株で、この時1株4000円で2万5000株の出資を募っていたため増資後(2022年6月以後)の発行済株式総数は3万3400株となるはずです。2022年度内の増資が1億円規模であったことは貸借対照表の純資産の部の変動から確認できます。
しかしながら今回の株式譲渡で公表された議決権数(株式数)から計算すると、2024年4月時点の発行済株式総数は4万3400株となり、1万株の差が存在しています。
したがって2023年度内に1万株の発行が非公表ながら実施されていることが考えられ、前回同様に1株4000円の発行ならば4000万円規模の増資となります。
この増資の結果は2023年度決算(2024年1月期)の純資産の部に反映されるため、Jリーグによる次回のクラブ経営情報開示で明らかになります。
今後のチーム運営は
新たな役員体制では、スポーツX株式会社代表取締役社長の小山淳氏が福島ユナイテッドFCの代表取締役社長に就任しています。
更に取締役副社長におこしやす京都AC株式会社取締役副社長兼GMの石田祐樹氏、取締役(常勤)に株式会社みちのく仙台FC代表取締役社長の岡準一郎氏、取締役(非常勤)におこしやす京都AC株式会社代表取締役社長の添田隆司氏が新たに就任しています。
新たに経営参画するスポーツX株式会社の持株比率は4.22%と少数ですが、クラブ運営のノウハウを持っていることから今後のクラブ運営において中心的な役割を担うようです。
小山CEOは福島に移住し、実質的なチーム運営を行う。スポーツXは国内外で計4クラブを展開し、プロクラブ運営の実績を持つ。
リンク
公式
報道
関連記事
その他
福島ユナイテッドFCの最新の記事
- 福島ユナイテッドFCが第三者割当増資の実施を発表
2024年07月26日
- 福島ユナイテッドFC2023年度決算の報道
2024年04月27日
- 福島ユナイテッドFCが株式異動と新オーナー就任を発表
2024年04月02日
- 【2022年度完全版】債務超過を解消したクラブ
2023年07月25日
- 【2022年度先行発表】債務超過を解消したクラブ
2023年05月26日