アビスパ福岡が2024年度決算を発表

アビスパ福岡を運営するアビスパ福岡株式会社は2025年4月24日、2024年度(自2024年2月1日、至2025年1月31日)の決算を発表した。

今回発表されたのは損益計算書。Jリーグ発表に基づく内訳は公開されていない。また純資産額がYouTubeでの配信「２０２４年度決算のご報告」内で公表された。

2024年度決算

アビスパ福岡の2024年度の売上高は30億5300万円。事業計画の売上高31億3600万円を下回ったものの、前年差1億7900万円の増収により昨年に引き続き過去最高の売上高を更新した。各部門がバランスよく増収している。

第３１期の売上高は、広告収入１０億３千９百万円（対前期比１０％増）、入場料収入６億９千８百万円（対前期比１０％増）、その他の収入を加えまして、合計３０億５千３百万円（対前期比６％増）となりました。営業費用は、３０億３千６百万円（対前期比２％増）となり、営業利益は１千６百万円、経常利益は１千３百万円、当期純利益は１千万円となり、６年ぶりの黒字となりました。
スポンサー社数は、「プレミアムユニフォーム・パートナー」や社会連携活動を軸にした「シャレンパートナー」の拡大等により、前期８５３社から９３２社へ７９社増加し、広告収入につきましては、前期９億４千６百万円から１０億３千９百万円となり、９千３百万円増加いたしました。
スタジアムご来場者につきましては、１試合当たりの平均入場者数が前期８，７２２人から今期９，６９８人となり９７６人増加し、年間入場者数は１８万４,２７１人となりました。
入場料収入は、前期６億３千５百万円から６億９千８百万円となり６千３百万円増加し、入場料収入の最高額を今期も更新いたしました。
グッズ収入につきましては、前期のルヴァンカップ優勝によりタイトルを示す星が初めてついたオーセンティックユニフォームの販売も堅調に推移し、前期２億６千５百万円から２億７千３百万円となり、８百万円増加し、４期連続で最高額を更新しております。

決算報告及び役員人事のお知らせ

売上高の伸びに対して費用は微増に留めたため収支が改善。当期純利益1000万円を計上し6期ぶりの黒字決算となった。

当期純利益1000万円に加え、年度内に実施した1億1800万円規模の第三者割当増資(期日・引受先非公表)によって純資産額はマイナス2億7100万円となった。アビスパ福岡はコロナ禍初年度である2020年度に債務超過に陥っており、以降5期連続の債務超過となった。

クラブライセンス制度の財務基準では通常債務超過は認められていないが、コロナ禍の影響により設けられた特例措置によってライセンスが認められている。24年度は黒字決算と増資の実施により「債務超過額が増加してはいけない」という猶予期間の基準を満たしている。

債務超過は25年度内に解消しなければならないが、「決算のご報告」で25年度の純利益と第三者割当増資によって解消する方針が示された。

Jリーグは25年度決算までに債務超過が解消されなければクラブライセンスを交付しない。オンラインで会見した結城耕造社長は解消へ今期の売上高を約3億円増の33億5600万円に増やす目標に加え「（さらなる）増資も検討する」と語った。

J1アビスパ福岡が6期ぶり黒字　1億円超増資で債務超過は2億7100万円に　ふくや社長ら取締役再任

2025年度予算

2025年度予算では売上高を33億5600万円に設定。営業利益を4500万円と掲げた。

前述の通り、債務超過の解消は純利益と第三者割当増資によって達成する方針を示しているが、「増資の額を最小限にできるように」純利益の拡大を目指すことが「決算のご報告」で語られた。

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