サガン鳥栖が2024年度決算を発表

2025年04月19日

サガン鳥栖が2024年度決算を発表

サガン鳥栖を運営する株式会社サガン・ドリームスは2025年4月19日、2024年度決算(自2024年2月1日、至2025年1月31日)を発表した。

本日、弊社の第21期(令和6年2月1日から令和7年1月31日まで)定時株主総会を開催いたしましたので、事業報告概要を下記のとおりお知らせいたします。

株式会社サガン・ドリームス 第21期定時株主総会 事業報告概要

株式会社サガン・ドリームス 第21期定時株主総会 事業報告概要 (2025年4月19日)
www.sagan-tosu.net
[Advertisement]

決算詳細

今回発表されたのは簡易な損益計算書、純資産額、売上高の内訳。この発表の最大のトピックは2020年度より4期続いていた債務超過を解消したことである。

項目数値前年比
売上高(営業収入)30億5894万円5億6134万円
経常利益2億1445万円5559万円
当期純利益1億8704万円5943万円
純資産額2839万円1億8704万円
リーグ戦平均入場者数9,800人431人
年間総入場者数189,068人774人
千円以下切り捨て

サガン鳥栖の2024年度の売上高は30億5894万円。前年差5億6134万円という大幅な増収となった。増収の大部分は移籍金収入などで構成される「その他の収入」によるもの。「広告料収入(スポンサー収入)」と「Jリーグ分配金収入」は微増、「興行収入(入場料収入)」、「アカデミー収入」は微減となった。

売上高は前期比約5億6000万円増の約30億5900万円。駅前不動産スタジアム(佐賀県鳥栖市)のJ2山口戦前に会見した小柳智之社長は、新たな席種の設置やファンクラブの開設、移籍金収入などで「その他の収入」が約5億5000万円増収したと説明した。

J2鳥栖が5期ぶり債務超過解消 3期連続の黒字 降格にも「売上高25億守る」「チーム人件費はかけて勝負」

当期純利益は1億8704万円。経営規模に対してやや過大な利益だが、これは後述するように債務超過解消の目的である。この当期純利益により純資産額は2839万円のプラスに転じ、5期ぶりに債務超過を解消した。

債務超過の解消

サガン鳥栖は2020年度決算で6億9300万円の債務超過に陥っていた。Jリーグクラブライセンス制度の財務基準では通常債務超過に陥ることが認められていないが、コロナ禍の影響により20年度から時限的な債務超過を認める特例措置が設けられていた。

特例措置

2020年度、2021年度、2023年度決算が対象

  • 債務超過、3期連続赤字をライセンス交付の判定対象としない
  • 対象年度に新たに債務超過に陥っても判定対象としない
猶予期間

2022年度、2024年度決算が対象

  • 債務超過が解消されていなくてもよいが、前年度より債務超過額が増加してはいけない
  • 新たに債務超過に陥ってはいけない
  • 3期連続赤字のカウントをスタートする(2024年度から)

特例措置廃止により、従来通りの基準が適用される2025年度決算までに債務超過を解消する必要があったが、1年前倒しでの達成となった。

2025年度予算と今後の経営に関して

報道によるとサガン鳥栖の2025年度の売上高目標は25億円以上。チーム人件費には2023シーズンと同程度の10億円以上にかけ、勝負の年にする方針を掲げた。ただし前述の通り、財務基準の特例措置は昨季限りで廃止となっている。(増資をしない前提で)今期、24年度決算の純資産額2839万円以上の赤字を出してしまうと債務超過に陥ってしまう。強化と財務のバランスが問われる一年となる。

J2山口戦前に駅前不動産スタジアム(佐賀県鳥栖市)で会見した小柳智之社長は、J2に降格した第22期(25年2月~26年1月)は「今まで利益を出す方針があったが、今年はより勝負をする年。チームにお金を使う」とし、最低25億円超を目指す売上高のうち、10億円以上をチーム人件費にかける方針を掲げた。

5期ぶり債務超過解消のJ2鳥栖 会長はペット同伴観戦シート導入に意欲「J1から降格させないためには売り上げ50億円必要」

また今後の経営について、駅前不動産スタジアムの指定管理取得を目指すことを公言。50億円規模のクラブを目指す方針を示した。

内田弘会長は「(今後)絶対にJ1から降格させないためには、50億円の売り上げが必要」と強調。小柳社長は当期は約18億円だった広告料収入、興行収入、商品売上高の合計収入を30億円まで増やす目標を掲げ「そういったものが見えてくれた、50億円も現実的になる」と見据えた。駅前不動産スタジアムの指定管理取得に向けた動きとともに、新規事業を進める方針も発表。内田会長は「ペットと一緒に観戦できるシートも作ろうと考えている。なんとかそれは実現したい」と、新たなアイデアも打ち出した。

5期ぶり債務超過解消のJ2鳥栖 会長はペット同伴観戦シート導入に意欲「J1から降格させないためには売り上げ50億円必要」

リンク

公式

株式会社サガン・ドリームス 第21期定時株主総会 事業報告概要 (2025年4月19日)
www.sagan-tosu.net

報道

J2鳥栖が5期ぶり債務超過解消 3期連続の黒字 降格にも「売上高25億守る」「チーム人件費はかけて勝負」 (2025年4月19日)
nishispo.nishinippon.co.jp
5期ぶり債務超過解消のJ2鳥栖 会長はペット同伴観戦シート導入に意欲「J1から降格させないためには売り上げ50億円必要」 (2025年4月19日)
nishispo.nishinippon.co.jp
【速報】サガン鳥栖が債務超過を解消(佐賀県) (2025年4月19日)
www.sagatv.co.jp
サガン鳥栖が2024年度決算を発表

日付: 2025年04月19日

最終更新日: 2025年04月19日

クラブ: 鳥栖

サガン鳥栖の最新の記事

  • サガン鳥栖が2024年度決算を発表

    2025年04月19日

サガン鳥栖の記事一覧
サガン鳥栖の経営情報一覧

FC琉球が2024年度決算を発表

サンフレッチェ広島2024年度決算発表の報道

Jクラブ経営情報ポータル

© 2025 cieloazul310 All rights reserved. Built with Gatsby