FC岐阜が2021年度決算及び、増資及び減資の予定を発表

FC岐阜を運営する株式会社岐阜フットボールクラブは2022年4月27日、2021年度の決算を発表しました。また定時株主総会及び普通株主による種類株主総会内で決議された増資及び減資についても同時に発表しています。

主なトピック

1. 営業収入の低下
2. 第三者割当増資の実施
3. 減資の実施

主な指標

損益計算書 (抜粋)

貸借対照表 純資産の部

1. 営業収入の低下

FC岐阜の2021年度決算の営業収入は7.50億円でした。新型コロナウイルスの経営面での影響は一般的に、厳しい入場制限があった2020年度に大きく、コロナ禍2年目からは徐々にコロナ禍以前の水準に回復する傾向にあります。しかしながら、FC岐阜はコロナ禍2年目の2021年度決算では売上高を落とす結果となってしまいました。
要因としては、スポンサー収入が約7000万円低下している他、J3リーグでの2シーズン目となったため9000万円の降格救済配分金がなくなった影響と考えられます。

その結果、1.30億円の当期純損失を計上しています。純資産は0.97億円になりました。

報道によると、2022年度は8.5億〜9億円の営業収入を見込んでいるようです。

2. 第三者割当増資の実施

定時株主総会及び普通株主による種類株主総会の決議事項として、募集株式発行の件(第4号議案)が承認可決されました。

第4号議案 募集株式発行の件

本件は、原案どおり承認可決されました。
募集株式の種類 普通株式（議決権付株式）
募集株式の数の上限 4,000株
募集株式の払込金額の下限　1株につき金50,000円以上

これは昨年12月に発表した藤澤信義氏による第三者割当増資を承認可決したものです。第三者割当増資のプレスリリースは2021年度内でしたが、新株の発行時期は2022年度内であるため、増資の内容が貸借対照表に反映されるのは2022年度決算になります。

第三者割当増資の実施により、藤澤信義氏の議決権保有比率は49.9%から64.2%となり、クラブのオーナーとなりました。

第三者割当増資の引受額は2億円。したがって、増資後の純資産の額は2.97億円になると予想しています。

3. 減資の実施

また同時に、資本金の額の減少の件(第5号議案)が承認可決されています。

第5号議案 資本金の額の減少の件

本件は、原案どおり承認可決されました。

1. 減少する資本金の額 金1億3,1000万円
2. 減少する資本金の額のうち準備金とする額 金0円
3. 資本金の額の減少の効力発生日 令和4年6月27日

減資は資本金を減らし他の項目に振り替える会計処理であるため、減資によって純資産の額は変わりません。ここでは資本金の減少分と、資本準備金の減少分を利益剰余金に振り替えることで、利益剰余金のマイナスを補填することが予想されます。

各事業年度終了時に資本金が1億円以下であると、租税特別措置法第42条で定める法人税率の特例を適用することができます。

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