2022年04月26日
FC今治が2021年度決算及び第三者割当増資の実施を発表
FC今治を運営する株式会社今治.夢スポーツは2022年4月26日、2021年度決算と里山スタジアム建設の資金調達として第三者割当増資の実施を発表しました。
主なトピック
- 過去最高の営業収入を更新
- 里山スタジアム建設の資金調達として第三者割当増資の実施
主な指標
項目 | 数値 | 前年比 |
---|---|---|
営業収入(純売上高) | 9.17億円 | 0.83億円 |
営業利益 | ▲0.16億円 | 0.53億円 |
経常利益 | 0.03億円 | 0.53億円 |
当期純利益 | 0.02億円 | 0.34億円 |
クラブ発表の販管費及び一般管理費について
FC今治が発表した経営情報は、純売上高(営業収入)、販管費及び一般管理費、営業利益、経常利益、当期純利益の5項目です。このうち、販管費及び一般管理費については、Jリーグ発表の区分である販売費及び一般管理費とは内容が異なっています。FC今治が発表している販管費及び一般管理費は、Jリーグ区分のチーム人件費など他の項目 を含んでいるようで、営業費用に対する比率が非常に大きくなっています。
純売上高が昨期対比110%と順調に増加したものの、トップチームの2度にわたる監督交代により発生した人件費、前述した増資にかかる諸経費などが加わり、販管費及び一般管理費が昨期対比119%と大きく増加しました。
実際、FC今治が発表している2019年度決算、2020年度決算の販管費及び一般管理費の数値は、Jリーグ発表の販売費及び一般管理費と異なっています。
1. 過去最高の営業収入を更新
(単位: 千円) | 営業収入 | 営業利益 | 経常利益 | 当期純利益 |
---|---|---|---|---|
2019決算 | 718,806 | 9,299 | 35,971 | 34,907 |
2020決算 | 833,878 | 37,004 | 55,462 | 35,643 |
2021決算 | 917,132 | -15,818 | 2,686 | 1,616 |
前年比 | 83,254 | 52,822 | 52,776 | 34,027 |
2021年度はFC今治のJ3参入2年目のシーズンでした。営業収入は9.17億円と過去最高の売上高を更新しています。
2. 里山スタジアム建設の資金調達として第三者割当増資の実施を発表
今回の2021年度決算発表と同時に、里山スタジアム建設の資金調達として、株式会社LPHライフコンサルタントを引受先とする第三者割当増資の実施を発表しています。引受額は非公表です。今回の増資は2022年度中の実施となるため、来年発表される2022年度決算に反映されます。
FC今治は昨年12月にも里山スタジアム建設の資金調達として、総額13.1億円の第三者割当増資を実施しています。こちらは2021年度決算に反映されますが、今回のプレスリリースでは貸借対照表は公開されていません。
2021年11月30日に既存株主を含む40社/名を引受先とする総額13.1億円の第三者割当増資を実施いたしました。この結果今期時点の株主は47社/名となりました。なお、増資により調達した資金は、当社子会社である株式会社今治.夢ビレッジにおける里山スタジアム(仮称)の建設資金とするため、当社から株式会社今治.夢ビレッジに出資いたしました。
FC今治の運営会社である株式会社今治.夢スポーツ(以後、FC今治)は、2019年12月に100%子会社である株式会社今治.夢ビレッジ(以後、子会社)を設立しています。子会社は里山スタジアムの建設の事業主であり、竣工後のスタジアムの所有、運営、維持管理を担います。
FC今治が第三者割当増資によって調達した資金は、子会社である株式会社 今治.夢ビレッジへの出資金として活用されています。子会社は、FC今治による出資金と、金融機関と締結した融資契約(サステナビリティ・リンク・ローン)などを元手に、総額約40億円のスタジアム建設を進めます。
実施主体 | |
---|---|
資金調達 | 株式会社今治.夢スポーツ(FC今治) 株式会社今治.夢ビレッジ(子会社) |
事業用地の確保 | 株式会社今治.夢ビレッジ(子会社) |
基本・実施設計者 | 株式会社梓設計 |
ランドスケープデザイン協力 | 高野ランドスケーププランニング株式会社 |
施工者 | りんかい日産建設株式会社 四国通建株式会社 |
維持管理 | 株式会社今治.夢ビレッジ(子会社) (一部を社会福祉法人に委託予定) |
運営 | 株式会社今治.夢ビレッジ(子会社) |
所有 | 株式会社今治.夢ビレッジ(子会社) |
主たる利用者 | 株式会社今治.夢スポーツ(FC今治) |
増資後の貸借対照表では、資産の部と純資産の部(資本金、資本剰余 金等)がそれぞれ増資の金額分だけ増加します。
現物出資の場合を除き、増資によって調達した資金は通常、資産の部では流動資産として計上します。ただし、FC今治は調達した資金を子会社に出資しています。子会社への出資金は固定資産等(厳密には投資その他の資産)に計上されるため、Jリーグが今後発表する2021年度決算の貸借対照表では流動資産ではなく固定資産等が増資の金額分だけ増加することが予想されます。
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