2023年からJ1クラブライセンスとJ2クラブライセンスが分離

2022年05月31日

2023年からJ1クラブライセンスとJ2クラブライセンスが分離

2023年シーズンから、今まで同じ交付規則で規定されていたJ1クラブライセンスとJ2クラブライセンスが分離します。

これまでJ1ライセンスとJ2ライセンスを規定していた「Jリーグクラブライセンス交付規則」は2022年1月1日の改正によって「J1クラブライセンス交付規則」に改称し、今後はJ1ライセンスのみを対象とします。また、新たにJ2クラブライセンスを規定する「J2クラブライセンス交付規則」が定められました。

新しい交付規則は、2022年のクラブライセンス申請、すなわち2023年シーズンのクラブライセンス判定から適用されます。

規約・規程
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2021年までのクラブライセンス制度

2021年までは、J1クラブライセンス及びJ2クラブライセンスを定義する「Jリーグクラブライセンス交付規則」と、J3クラブライセンスを定義する「J3クラブライセンス交付規則」の2つの交付規則が存在していました。

J1ライセンスとJ2ライセンスは「Jリーグクラブライセンス交付規則」内の、施設基準I.01「公認スタジアム」及びこれに関連する「Jリーグスタジアム基準」と施設基準I.04「トレーニング施設」の2つの基準によって区別して判定されていました。

「Jリーグクラブライセンス交付規則」はAFCクラブライセンスに適合しているため、2022年現在でJ1ライセンス、J2ライセンスを持つクラブはAFC主催大会に出場することができます。

第2条 〔AFC規則との関係〕

(1) 本交付規則は、AFC規則の定めに従って、Jライセンスのみならず、AFCチャンピオンズリーグの出場資格(以下「AFCライセンス」という)に関しても必要な事項を定めるものである。この関係において、本交付規則は、AFC規則に規定されるAFCライセンスの各基準およびライセンス交付プロセスにおける必要条件を全て規定する。
(2) Jライセンスに関する基準がAFCライセンスの基準の最低要件より厳格化されまたはAFCライセンスの基準の最低条件に追加されている場合は、当該厳格化または追加された基準は、AFCライセンスに準用されるものとする。

Jリーグクラブライセンス交付規則 (2019年版)

Jリーククラブライセンス交付規則 (2019年版) (pdf)
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このため2022年現在、JリーグクラブはAFC加盟地域で最多の54クラブがACLの出場資格を持っています。

List of Licensed Clubs for the 2022 AFC Champions League (pdf)
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クラブライセンス交付第一審機関(FIB)決定による 2022シーズン Jリーグクラブライセンス判定について (2021年9月19日)
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「Jリーグクラブライセンス」(J1・J2)の交付の可否を決定するのは第三者機関であるクラブライセンス交付第一審期間(FIB)及びクラブライセンス交付上訴機関(AB)、「J3クラブライセンス」の交付の可否を決定するのはJリーグ理事会です。

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2022年からのクラブライセンス制度

2022年の改正では、J1クラブライセンスのみをAFCクラブライセンスに適合するライセンスとしました。従来の「Jリーグクラブライセンス交付規則」は「J1クラブライセンス交付規則に改称し、「J2クラブライセンス交付規則」を新設、これらに既存の「J3クラブライセンス交付規則」を加えた3つのクラブライセンス交付規則が存在することになりました。

【Jリーグ】国際試合対応のクラブライセンスは「J1」に集約。「J2」はローカルルール化 (2021年12月14日)
sakanowa.jp

なお、「J1クラブライセンス交付規則」の各基準には達成が必須である「A等級」、達成していなければ制裁の対象となる「B等級」、達成が推奨される「C等級」というランク分けがされていますが、「J2クラブライセンス交付規則」と「J3クラブライセンス交付規則」は全て達成が必須となる基準で構成されています。

「J1クラブライセンス」の交付の可否を決定するのは第三者機関であるクラブライセンス交付第一審期間(FIB)及びクラブライセンス交付上訴機関(AB)、「J2クラブライセンス」、「J3クラブライセンス」の交付の可否を決定するのはJリーグ理事会です。

2023年からのクラブライセンス制度 追記(2023/05/12)

2023年以降については、J1クラブライセンスがAFCクラブライセンスに適合することは変わりませんが、AFCチャンピオンズリーグのシーズン移行によってAFCクラブライセンスはJリーグによって別途審査されることになりました。

財務基準は?

3期連続赤字の禁止」と「債務超過の禁止」は各交付規則(及び運用細則)の財務基準F.01「年次財務諸表(監査済み)」で定義されています。

このうち「債務超過の禁止」は全ての交付規則で共通する内容ですが、「3期連続赤字の禁止」は「J1クラブライセンス交付規則」限定で、純資産額が十分に大きいクラブには3期以上連続の赤字を認めるというルールが適用されます。これは3期連続赤字の禁止を緩和するもので、2018年に各クラブの予算編成に自由度を与える狙いで導入されました。

J3ライセンスの判定には旧来の厳格な3期連続赤字ルールが適用されていましたが、J1ライセンスから分離したJ2ライセンスの判定にも旧来のルールが適用されることになりました。

2021年の時点で45クラブがJ1ライセンスを取得しており、また2024年に申請する2025年シーズンのクラブライセンス判定までは「3期連続赤字の禁止」は適用されないため、この改正による影響は軽微であると考えられます。

リンク

規約・規程
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【Jリーグ】国際試合対応のクラブライセンスは「J1」に集約。「J2」はローカルルール化 (2021年12月14日)
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J1クラブライセンス交付規則 (pdf)
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J1クラブライセンス交付規則運用細則 (pdf)
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J2クラブライセンス交付規則 (pdf)
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J3クラブライセンス交付規則 (pdf)
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2023年からJ1クラブライセンスとJ2クラブライセンスが分離

日付: 2022年05月31日

最終更新日: 2023年05月11日

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